地域との共生による有機ブランドのみかん作り その2

平成30年4月 佐藤農場のインターネット通販サイト「むっちゃん農場」が
鹿島みかん村」にリニューアルオープンしました。
佐賀県鹿島市の佐藤農場が取り組んでいる有機栽培のことを
より多くの方に知って頂きたく「鹿島みかん村だより」ブログを立ち上げました。
不定期ですが、社長の想いをお伝えしていきます。
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全国の有機農業者と連絡を取り合って、色々な面で教えて頂き、有機の技術を取り組んでいった。平成の初め頃は全国に有機農業者が少なかったので、なかなかやり方が解らず、技術的に確立しない。化学農薬と化学肥料の世界はちゃんとしたルール(方程式)があるから、慣行栽培は有機栽培に比べたら、あまり難しくない。これに比べて有機農業の世界は、栽培する側からみたら、毎年が一年生。今でも発展途上で、毎年反省、反省。毎年チャレンジだ。


昨年はこうしたからと、今年も昨年通りの作業をしても一回も通用しない。この地球環境の中だから、圃場では毎年何が起きるかわからん。自分自身、地球環境との共生、自然との共生、自然の動きを作物との共生の中で、判断と感覚を身につけて、仕事を進めていく。地球の自然に生かされているということを肝に銘じ、自然との共生をいかに確立していくかを真剣に考える。平成の始めに考えた「自然に逆らわず、自然に戻り、自然に学び、自然に優しい農業」の理念の基に、仕事の中で畑に行き、作物と話し合う、作物は走り回ったり、歩いたりすることが出来ないので、今はどんな仕事をしたら作物の手助けになるかを考えて、作物が元気に楽しくなるような仕事をして、人が作物に対して嫌がるような事はしないようにして、そして作物から恩恵を受けるようにしていく。


家から畑までの距離は一番近い畑が600m、一番遠い畑が9kmあります。全部で40ヶ所に散らばっています。従業員は畑の場所と畑の名前を覚えるのが大変です。すぐ40ヶ所覚える人、1年経っても覚えない人。次に40ヶ所の畑に何という品種が植わっているかを覚えなければなりません。品種を覚えないと仕事にならないです。作物は地球上になかったもの。化学合成した農薬、肥料、除草剤等は嫌うので、使用しない事はもちろんだが、地球上の自然界にあるものだけを使用して、作物を育てていく。そのようにしたら作物は人に対して恩返しをしてくれる。野菜にしても果樹にしてもケミカルコントロールで作っていくのが本来の姿だという人がいるが、それは邪道だと思う。又、作物に対してホルモン剤の使用が多すぎる。例えばみかんの場合、畑にビニール・マルチシートを敷いて水を切ったり、ホルモン剤で摘果したり、着色剤散布、袋掛け等しなくても、みかんは自然本来の姿で糖と酸のバランスがとれてさっぱりしてまろやかな味のみかんができる。最近問題の日焼けみかんもほとんどない。


食べてみて「このみかんは何かが違う。自然の味がする」と皆さんが言ってくれる。アトピーの人も喜んで安心して食べてくれる。「さとうのみかんを食べたら健康になる、元気をもらう」と言ってくれる。自然に逆らわない農業をしていく中で全国に顧客が増えていった。市場には出荷しないで250tのみかんが全国の店舗販売と消費者へ直接販売で完売している。26年間の実績もあり、全国から圃場の見学と話を聞きによく来られますが、化学農薬と化学肥料そして除草剤不使用の畑を見て、唖然とされる。全国で除草剤不使用の畑はまれだから、仕方がない。日本の農業の歴史上、化学合成資材の使用は半世紀前から多くなった。その前は微々たるものだった。今実践しているのが、フルーツグラス、イタリアンライグラス、菜の花の種を蒔き、土がふわふわになるようにする。そうしたら、有効な微生物が増えてみかんの樹の細根が増え、土のミネラル分を吸収する。そうしてみかんの樹が健康になる。それと病害虫を寄せつけない体力作りの為に、みかんジュースを作る過程で出る搾りカスを発酵させて、それも土と樹に散布する。草生栽培でできた草の重量は1年間で10a1tになる。剪定枝も防風林の枝も全部粉砕して土に還元する。このように畑で出来た物は全部土にかえすように心掛ける。


みかん作りも最初は80aからスタートしたが、今では25haになり、内訳は自分の畑が9ha16ha34名から借りている。年内には30haになりそうです。昭和から平成10年ごろまではみかん畑を売る人、また貸す人は誰もいなかった。最近の農業情勢は急激に変化している。周囲のみかん生産者がどんどん辞めていく中で、鹿島市だけでも毎年15ha20haの放棄園が出ています。中間管理機構がリーダーシップを発揮して畑を引き受ける人を探してもらいたい。そして若い人の仕事場の確保と、農地の荒れるのを少しでもストップ出来るように対策を取ってもらいたい。期待しています。全国から若い男女が有機農業を目指してやってきて、現在13名プラス研修生が2名です。農業は経験のない人ばっかりだが、よく働き剪定技術等、難しい仕事もすぐ覚えて研究熱心だ。チームワークもよく、畑からよく笑い声が聞こえてくる。畑は急傾斜の段々畑で作業中に下の畑に落ちないように、足を踏んばって、草刈りに剪定、施肥、摘果作業と頑張っていく。全園有機の圃場で、50年、60年前の農業をしている感じだ。有機栽培は人件費がネックだ。


若い人を指導して有機農業を理解し、即戦力になる人と農業をしていく。これが日本の農業の発展につながると考える。そして若い皆さんが経営のパートナーとなり、共同経営の形を取り、有機圃場を増やしていく計画だ。6次化もどんどん進めていく。今みかんでできる新商品を3つ考えている。必ず成功させる。若いスタッフ一同、新しい事にチャレンジして3年後、5年後の計画を練り、若い人が安心して働く事が出来るように、日夜創造する農業を続けていきたいです。最後に、心と体と地球にやさしい農業の確立をめざしていきます。

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by mikan-satou | 2018-05-09 00:26 | 佐藤農場の想い | Comments(0)

佐賀県鹿島市で有機みかんを作っています。自然の中で育てるオーナーの想いを発信いたします。


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